美術展「ボストン美術館 日本美術の至宝」

東京国立博物館で開催されている「ボストン美術館 日本美術の至宝」展へ行ってきました。
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この美術展では、ボストン美術館に収蔵されている様々な日本の美術品が展示されています。奈良時代の曼荼羅、快慶の弥勒菩薩像、水墨画、屏風絵、曽我蕭白雲龍図、日本刀、着物などなど・・・
日本にあれば国宝級であろうものが、ズラリと並んでいます。ひとつの美術館にこれだけ貴重な品が沢山を集められたことが驚きです。


本当に素晴らしい展示品ばかりだったのですが、中でもすごいと思ったものを3つほどピックアップします。


まずは、「吉備大臣入唐絵巻」「平家物語絵巻」の絵巻物。
それぞれの巻物はどーーーんと広げられて、巻物の最初から最後までが展示されています(このため、展示が十数m(?)~と横に長いです)。
物語の内容を表現した絵が右から左へと順番に描かれていて・・・学校の教科書等に出てくる絵巻物の写真は、ごく一場面を切り取っただけのものだったのであまり想像できませんでしたが、全体としてはこんな風に描かれているのだということを初めて知りました。
美術展のHPの説明書きには”今回特別に全場面展示いたします”とあったので、全部見られるのは貴重なことなんですね。


2つ目は、長谷川等伯の「龍虎図屏風」と曽我蕭白の「雲龍図」。
屏風や襖に描かれたものなので、作品自体がものすごく大きいのですが、描かれた絵の持つ勢いのようなものにも圧倒される感じでした。
雲龍図」の方は、今回が世界初公開だそうです。


3つ目は、「梨地秋草蒔絵合口」などの拵(こしらえ)という日本刀の外装。
細かい細工がなんとも美しいです。和室に飾ってあったら、かっこいいだろうなぁ。


見に行ったのが開催終了2日前(6月10日が最終日)だったので、混雑していて見にくかったのがちょっと残念でした。
私が見に行った17時30分頃は券売機のところで待ち時間10分と言われました。実際には待つことなくスムーズに入場まではできましたが、やはり会場内は混雑していました。特に、奈良時代~鎌倉時代の曼荼羅や菩薩像のところと、2つの絵巻物のところが大変混み合っていて、人の人の頭の隙間から何とか覗き込むような感じでした。
一応展示されている全ての作品を見ることはできましたが、閉館時間が近づいてきたため、ささっと流す程度にしか見られなかったところもありました。本当にすばらしい作品ばかりだったので、もっとじっくり見たかったです。もっと早く行っておけばよかったなぁ。


東京は6月10日までですが、この後は名古屋、大阪、福岡で開催されるそうです。ご興味のある方は、是非どうぞ。